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祖父の自宅が
一般公開され
あの家に
沢山の人が
入ると聞いたとき
私が
祖母の存在を
伝えなければいけない
気がして
ならなかった
のは
このような
祖父と祖母の
関係です
祖父は
2話でも
触れたように
建物をつくるとき
ありとあらゆる
方向から
建物が良くなるための
考察を
重ねる人でしたが
生涯を共にする
妻を
有能な
協力者に
仕立てあげることも
忘れては
いなかったようです
新婚の頃は
かなりハードで、
毎日夜中まで
海外の建築の本を
見せられ
どの建築が
いいと思うか、
パッと理由を
答えられるような
訓練を
させられたとか。
モノをつくる人は
分かると思うの
ですが、
自分は
制作に没頭するうち
作っているモノを
見慣れてしまうので、
最終的に
他人に見せる段階の頃には
出来たモノを
客観的に
見れなくなってしまうん
ですよね…
そういう時
自分の信頼できる
人物の
目で
見てもらうことが
できるかどうかが
大切だと
祖父は
考えていたと
思われます
祖母は
お金持ちの
出身なだけあり、
金沢の美しい
工芸品や
着物に囲まれて
育ち
東京見物なども
させてもらって
最先端のモノも
見たりしていたため
審美眼は
確かだったと思います
設計を
作り上げる段階で
口を出すようなことは
なかったはずですが
案として
見せられる段階では
かなり
有能な
助言者であったことは
間違いないと
思われます
★
しかし、
漫画でも描いたように
『そうだった』
というような事実は
伝聞で一致していても
たとえば
土下座をしたのか
しなかったのか
というような
シチュエーション
については
人によって
言うことが違い、
漫画で絵に描くのは
難しいなぁ
と
漫画の続きをを
書き続けられるか
否か
私は
住宅展の後
しばらく考えこんで
しまいまっていました…
しかし、
その直後、
これを
描けばよいのでは?
と思えるような、
びっくりする
モノが
見つかったのです
…